「本を読んでみたら?」と言うほど、娘が反発してしまうのはなぜ?

こんなご相談をいただきました
大学生の娘が過食を繰り返しています。
周囲が何を伝えても受け入れられず、
自分で決めたルールを守ることだけに必死になっています。
でも結局達成できずに自分を責め、
また過食してしまう……という悪循環から抜け出せません。
とも先生の動画や本に少しでも興味を持ち、
過食を治すきっかけをつくってほしいと思って
「本を読んでみたら?」
「この動画を見てみて」――
そう勧めても、娘が拒否します。
どうしたらいいでしょうか?

このようなご相談を、たくさんのお母さまからいただきます。
摂食障害で苦しむ娘さんを、少しでも楽にしてあげたいのに、
必死に情報を探しても、うまくいかないと、
お母さまとしても、対応にお困りのことと思います。
そして、多くのお母さんがこうおっしゃいます。
- 「先生の本を買ってきたのですが、読もうとしません。」
- 「動画を送っても、見てもくれません。」
- 「こんなに良い情報なのに、どうして拒否するのでしょうか。」
実は、この状況には、ある共通点があります。
それは、
お母さんが「あげたいこと」と、
お子さんが今、一番「ほしいこと」が違うということです。
「治り方」を勧めるほど、反発してしまう理由
お母さんは、
- 「少しでも良くなってほしい。」
- 「苦しみから抜け出してほしい。」
そんな願いから、本や動画、回復の情報を一生懸命探されることと思います。
でも、お子さんの側では、全く違うことが起きています。
過食や拒食を繰り返しているお子さんは、毎日、
- 「また食べてしまった。」
- 「私はダメだ。」
- 「ちゃんとできない。」
と、自分を責め続けています。
心も体も限界の中で必死に頑張っているのです。
そんなときに、
- 「この本を読んでみたら?」
- 「この動画がいいよ。」
と言われると、お子さんの中で、どんなことが起きると思いますか?
「心のコップ」がすでに満杯という視点
すでに、食べることや体形のことで
心のコップが満杯になっている状態では、
どんなに正しい情報でも受け取る隙間がないんです。
そんなときに、
「こうしてみたら?」
「こんなことすると楽になるよ」というメッセージが、
刺激になって、
心のコップがあふれてしまって、
さらに過食・拒食が進んでしまうことも珍しくないんです。
お子さんが、反発したり、拒否したり、話を聞かなくなったりするのは、
「今は、それを欲しくない」というサインです。
つまり、
「お母さん、私が欲しいものは、違うよ」と、
いろんな表現方法で伝えているんです。
(治りたくない、という意味ではありません)
だからこそ、
「どうしたら、この子が本を読んでくれるのか。」
「どうしたら、この子が動画を見てくれるのか。」
「そのために、私は何て言えばいいか」
その方法を考える前に、
ぜひ知っていただきたいことがあります。
それは、
- なぜ、お子さんは情報を拒否するのか。
- そのとき、お子さんの心と体の中で何が起きているのか。
- 心のコップが満杯のお子さんが、どうしたら「聞く気」になってくれるのでしょうか?
- お子さんが「お母さんに求めていること」は何か?
これが分かるだけで、
お子さんへの見方も、声のかけ方も大きく変わります。
そして結果的に、親子関係が変わり、
お子さん自身が少しずつ安心を取り戻していくことにつながります。
まずは、お子さんの心のコップの中の不安を減らすこと。
そしてようやく
お母さんが渡したい「正しい情報」を受け取るための
「お子さんのコップの隙間・心の準備」ができるようになります。
セミナーでお伝えしていること
私の「親子過食卒業レッスン体験講座」では、
「何と言えば治るのか」
ではなく、
お子さんは何を感じ、何を求めているのか。
その視点を、当事者としての経験と、公認心理師としての知見の両方からお伝えしています。
摂食障害は、「正しい情報」を渡せば回復する病気ではありません。
まず必要なのは、お子さんの内側で起きていることを理解することです。
その理解が、お子さんにとって「安心できる親」の関わりにつながり、回復への第一歩になります。
こんな思いがあるなら、ぜひ
もし今、
「良かれと思っていることが、かえって逆効果になっている気がする。」
そんな思いがあるのでしたら、ぜひ一度、セミナーで一緒に学んでみませんか。
きっと、お子さんへの見方が変わり、「どう接したらいいのか」が見えてくるはずです。
「親子過食卒業レッスン」オンライン体験会
次回開催:7月29日・8月28日
※摂食障害は医学的な治療判断を要する場合があります。体調不良や自傷・自殺念慮などがある場合は、まず医療機関(精神科・心療内科)を受診してください。本コンテンツは、心理専門家としての知見に基づく、家族の関わり方に関する情報提供であり、医学的診断・治療に代わるものではありません。
この記事を書いた人:大橋とも(オレンジ)
公認心理師。摂食障害の子を持つ親のための「親子過食卒業レッスン」を主宰し、オンライングループセッションやセミナーを通じて多くの親子を支援している。
自身も25年以上にわたり摂食障害の当事者としての経験を持ち、専門家としての知見と当事者経験の両方から情報を発信している。著書に『わが子が摂食障害になったら読む本』(Amazon「ストレス・心の病気」部門予約1位)がある。
よくある質問
Q. 良い本や動画を勧めているのに、なぜ子どもは拒否するのですか?
A. すでに自分を責め続けて心のコップが満杯になっている状態では、どんなに正しい情報でも受け取る隙間がないためです。情報が刺激となり、かえって過食・拒食が悪化することもあります。
Q. 本人に情報を届ける前に、家族は何をすればよいですか?
A. まず「なぜ情報を拒否するのか」「本人の心と体の中で何が起きているのか」を理解することです。この理解が、本人にとって「安心できる親」の関わりにつながります。
Q. どこで詳しく学べますか?
A. 「親子過食卒業レッスン体験講座」で、公認心理師としての知見と25年以上の当事者経験の両方から、家族にできる関わり方をお伝えしています。

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